ほぼ日 今日のダーリンより
取材など受けているとき、慎重にことばを選んでいるわけじゃないので、どうしたって、口から出たまんまのことばが混じります。ちゃんと考えてから口に出す、というよりは、口に出てから「あ、そうか?」と思うことがあるのです。
昨日も、「年をとって、いいことってありますか?」という質問に対してですね、「上は同窓会で会う女性から、ずっと下まで。いや、年上も含めてか‥‥恋愛対象が増えていきます」と、いかにもお調子者なことを言いました。実は、これ、昔々に、年長のテレビのプロデューサーが同窓会の翌日に、ぼくに言ったセリフがヒントです。しかしねぇ、ウソをついているわけじゃないけれど、「年をとって、いいことありますか?」という質問への答えが、「恋愛対象が増えること」って、だめでしょう。それに、ほんとにそう思ってるわけでもないしさ。政治家だったら、失言で追及されて謝罪させられるよ。
もうひとつ、考えより先に口から出たことばが、「いまの人たちは、Q&Aが大好きですよね。質問があって、正解がひとつ‥‥みたいな。それより、Q&Q&Q&Q&でいいんですよ。Aはそのなかに自然に混じってるんだから」というものでした。そんなこと、はじめて言ったよ、おれ。でも、その通りだとじぶんでつくづく感じたから、こりゃ憶えておこうと思いましたね。
質問があって、辞書に書いてあるみたいな答えなんて、言ってもあんまり意味はないんですよね。それよりは、質問が謎を呼び、謎が好奇心を掻き立て、好奇心が新たな疑問に衝突し、疑問が哲学に至る‥‥というような、QからQへ転がる雪だるまみたいなことのほうが、豊かな問題と興味深い答えの宝庫になるんですよね。
どっちも、口からでちゃったことばの話。よくもわるくも、一呼吸置いたほうがいいですよねー。






